今回はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのブログ記事「効率的市場と根拠なき熱狂」をご紹介します。
ブログ記事本文を読みたい方はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスのホームページからご覧になるかこちらの記事URLからご覧ください。
内容
記事の内容は、最近話題になったゲームストップ株の値動きとその背景を端緒にして、市場の効率性という側面からインデックス運用(本文中では指数運用と表記されています)についての考察が書かれています。
記事内で、ほとんどのアクティブファンドのマネージャーがアンダーパフォームすることが多い理由として挙げられている”アウトパフォームの源泉、いわゆる「アルファ」は自然には存在しない”という部分について、重要なところなので少し捕捉したいと思います。
アルファというのは追加的リターンのことで、市場平均のリターンを上回った場合はプラスのアルファ、下回った場マイナスのアルファということになります。
ということで次は市場平均のリターンについて考えてみましょう。
当然のことながら株は必ずだれかに所有されています。だれかが株を売っているときは他の誰かがその株を買っているからです。従って市場が生み出すリターン(値上がり益と配当)は必ず投資家の誰かが受け取ることになります。
これを全体で見てみると、投資家全体で市場が生み出す全てのリターンを受け取ることになります。そのリターンを投資家全員で公平に分けたものが市場平均のリターンということになります。
市場が生み出す全てのリターンは投資家か全員で分けてしまったので、市場平均を上回る追加のリターンであるアルファの源泉(もとになるもの)は自然には存在しないということになるわけです。
では市場平均以上のリターン(=プラスのアルファ)はどこからやってくるのでしょうか?これは当然のことながら、他の投資家から奪って獲得するしかありません。本文中に書かれている投資運用の「ゲーム」にあたります。
従って本文中に書かれているように”アウトパフォームする投資家のプラスのアルファは、アンダーパフォームする投資家のマイナスのアルファに依存する”ということになるのです。
また、この流れでインデックス運用(本文中では指数運用と表記)が生まれた経緯ついても言及されています。
かつては一般投資家が取引の大部分を占めていたため、一般投資家のマイナスのアルファがプロの投資家がアウトパフォームするのに充分であったが、プロの投資家に運用される割合が増加したことにより一般の投資家のマイナスのアルファでは足りなくなった。その結果プロの投資家同士で競合するようになり、これがインデックス運用が生まれた一つの要因であると書かれています。
この内容はチャールズ・エリス著「敗者のゲーム」に書かれている内容と一致します。
まとめ
今回紹介したブログ「効率的市場と根拠なき熱狂」では効率的市場という側面からインデックス運用についての深い考察、インデックス運用が生まれた理由などが書かれています。
非常に為になる内容ですので、ぜひブログ本文をお読みになることをお薦めします。
コメント