国内投資信託と海外ETFの比較 ①コスト

国内投資信託と海外ETF 投資信託

海外ETFは非常に信託報酬が安いことで有名です。出来ることなら国内投資信託よりも海外ETFに投資したほうがコストが安くていいんだろうなとお考えの方も多いのではないでしょうか?

私もそう思っていました。

では実際のところはどうなのでしょうか?

今回は同じS&P500に連動する、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)とバンガード社のVOOで比較してみたいと思います。

購入時手数料

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)はノーロードなので購入時手数料はかかりません。

VOOについてはSBI証券、楽天証券ともに購入手数料は無料なのでこちらも0とします。

保有中に掛かるコスト

投資信託の実質コストのイメージ

保有中に掛かるコストは信託報酬ではなく実質コストで計算します。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の実質コストは0.166%(2019年7月に公表された運用報告書のデータに、その後の信託報酬の値下げや消費税の引き上げなどの修正を加えた推計値)

VOOの実質コストは0.03%

為替手数料

海外ETFを購入する場合、円貨決済と外貨決済がありますが今回はコストの低い外貨決済を前提に計算します。

その際住信SBIネット銀行の外貨積立を利用することで円⇒ドルの為替コストが1ドルあたり2銭、またドル⇒円の為替コストが1ドルあたり4銭、往復で1ドルあたり6銭と計算します。

また為替レートについては円⇒ドルの時もドル⇒円の時もどちらも1ドル=107円と仮定して計算します。

従って為替コストは0.06÷107×100=0.056%となります。

当然国内投信の場合は為替手数料は掛かりません。

分配金に掛かる税金

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)を含む国内投資信託の場合、分配金には米国で10%課税され残りは自動的に再投資されるため国内での課税は発生しません。

VOOの場合は米国で10%課税され、残りに対して国内で20.315%課税されるのでトータルで約28.3%課税されることになります。

ただし確定申告において外国税額控除の申請を行うと2重課税されいる分(約8%分)は取り戻すことが可能です。(!注意点 所得額によって取り戻せる額に上限があるため、当人の所得額によっては全額は取り戻せないケースもあります)

ここではS&P500の分配金利回りを2%と仮定してそれぞれのコストを計算してみます。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の場合

2×0.1=0.2% となります。

VOOの場合

2×0.283=0.566%

外国税額控除の申請をして2重課税の部分を取り返せた場合は

2×0.20315=0.4063%

売却時手数料

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の場合信託財産留保額はありませんので、売却時手数料は0です。

VOOの場合購入時と違ってて0.495%の手数料がかかります、

ここではVOOの保有期間を20年と仮定し20年で均等割りにしてコストを計算します。

0.495÷20=0.02475% となります。

集計結果

VOOeMAXIS Slim米国株式(S&P500)
購入時手数料0%  0%
保有期間に掛かるコスト(実質コスト)0.03%  0.166%
為替手数料0.056%  0%
分配金に掛かる税金0.566(0.4063)% ※1  0.2%
売却時手数料0.02475%  0%
合計0.67675(0.51705)%※1  0.366%
※1 カッコ内の数字は外国税額控除で2重課税部分を全額取り戻すことが出来た場合

因みに同じことをVTIと楽天VTIで計算したものが下図です。

VTI楽天VTI
購入時手数料0%0%
保有期間に掛かるコスト(実質コスト)0.03%0.211%
為替手数料0.056%0%
分配金に掛かる税金0.566(0.4063)% ※10.2%
売却時手数料0.02475%0%
合計0.67675(0.51705)%※10.411%
※1 カッコ内の数字は外国税額控除で2重課税部分を全額取り戻すことが出来た場合

まとめ

最初に確認しておかなければいけないのは、上記の計算は下記の仮定に基づいているということです。

  • 為替コストは往復で1ドルあたり6銭
  • 為替レートは円⇒ドルの時もドル⇒円の時も1ドル=107円
  • VOO,VTIとも分配金利回りは2%
  • 売却時手数料は20年で按分

特に分配金に掛かる税金のところが計算結果に大きく影響するので分配金利回りの変化によって結果は大きく違ってきます。

ETFの売却したあとドルのままで保有または使用する場合は、為替手数料の値は違ってきます。

ETFの売却時手数料についても、ある程度まとまった量を一挙に売却することで安くすることが可能です。

以上のことを踏まえたうえでまとめると、国内投資信託が分配金の国内課税がない分コストの面で海外ETFに劣らないどころか勝っているというのは驚きでした。

手間が掛からないということを考えると、定期的な分配金収入が欲しいという方以外は国内投資信託でいいのではないでしょうか。

以上、一つの参考にしていただければ幸いです。

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